知る・学ぶエネ講座
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エネルギーに関する豆知識や季節に合わせた省エネ情報などをお届けします。
クイズに全問正解してエネルギー博士を目指しましょう!
2025.03.25

2025.03.25
第7次エネルギー基本計画と今後のエネルギー政策
エネルギー基本計画とは、日本のエネルギー政策の方向性を定める計画で、定期的に見直しが行われます。令和7年2月18日には、第7次エネルギー基本計画が閣議決定されました。政府は今後、同日閣議決定された「GX2040ビジョン」や「地球温暖化対策計画(2021年閣議決定)」と一体的に、エネルギー安定供給、経済成長、脱炭素の同時実現に取り組んでいくとしています。
第7次エネルギー基本計画などで示された計画は、次のとおりです。
1 再生可能エネルギーの拡充
太陽光や風力などの再生可能エネルギーの導入を拡大し、総エネルギーの約4~5割を再生可能エネルギーで賄うことを目指します。
2 原子力発電の位置づけ
安全性を確保した上で、原子力発電を総エネルギーの約2割程度活用する方針です。
3 火力発電の見直し
二酸化炭素の排出削減を目的に、石炭や天然ガスなどの化石燃料を用いた火力発電の割合を約3~4割程度に抑える方針です。
DX(デジタルトランスフォーメーション)の進展などにより、国内の電力需要は増加すると予測されています。脱炭素化の実現のためには、火力発電の依存度を下げるとともに、再生可能エネルギーをさらに活用していく必要があります。そのため、安定的な電力供給を確保しつつ、バランスの取れたエネルギーミックスを実現することが重要です。
2025.02.21

2025.02.21
日本のエネルギー問題
日本は世界でもエネルギーを多く使う国のひとつです。特に、電力消費量は世界で4位、エネルギー消費量は5位となっています。私たちの生活や産業を支えるために、たくさんの電力やエネルギーが使われています。しかし、日本は、石油や天然ガスなどの資源がほとんど取れないため、多くのエネルギーを海外から輸入しています。エネルギーの自給率はたった12.6%(2022年度)。OECD(経済協力開発機構)に加盟する38ヶ国の中で37位ととても低くなっています。
日本のエネルギー消費量は、2000年代をピークに減少していますが、まだ多くのエネルギーを使っています。また、これからAIの発達などによってより多くの電力が必要となることが予想されています。持続可能な社会を目指すためには、エネルギー問題は切り離せないものです。
政府は「エネルギー基本計画」によって、日本がどのようにエネルギーを確保し、使い、将来に向けてどんな対策を進めていくのかを示しています。
令和7年2月18日に、第7次エネルギー基本計画が閣議決定されました。
次回は、第7次エネルギー基本計画についてお話しします。
2024.12.13

2024.12.13
\何問正解できるかな?/
エネルギーQuiz
Q1.
火力発電や原子力発電などで使用されている、大きな羽根車のような装置の名前は?
– A. ターバン– B. タービン
– C. ターブン
Q2.
バイオマス発電で使用する燃料は?
– A. 木くずや廃油、燃えるゴミなど動物や植物をもとにしたもの– B. 石油
– C. 石炭
Q3.
水力発電の良いところとして正しいものは?
– A. 少しの水で発電できるので、天気の影響を全く受けない– B. 発電所を設置できる川がまだたくさん残っている
– C. 水が落ちる力を利用するので、二酸化炭素を発生させない
解説
火力発電や原子力発電では、水を沸騰させて発生した蒸気を使ってタービンを回し、電気を発生させています。
解説
バイオマスとは「生物由来の資源」のことを言います。
解説
水力発電は燃料を燃やさないため、二酸化炭素が発生しません。
2024.10.25

2024.10.25
電気はどのように作られているの? <7>原子力発電
原子力発電は、ウランの核分裂の力を利用する発電方法です。
ウランが分裂するとき、とても大きな熱エネルギーが発生します。
この熱でタービンを回して発電機を動かします。
原子力発電で使用するウランは、火力などに比べると少ない燃料で発電することができます。
また、CO2を出さないことも大きなポイントです。
脱炭素社会の実現のために、原子力発電は重要な発電方法といえます。
しかし、発電に伴って放射性物質が発生するため、徹底的な安全性の確保が求められ、厳しく規制されています。
また、発電の際に発生する放射性廃棄物の処分の問題もあります。
2011年の福島第一原発での事故以降、日本各地の原子力発電所が運転を停止し、徹底的な安全性の確保のための審査を受けています。
原子力発電所の安全対策については、「七海もスッキリ!エネルギーミックス!」エピソード4~原子力発電~にて紹介しています。
→マンガ版 →動画版
2024.09.27

2024.09.27
電気はどのように作られているの? <6>バイオマス発電
「バイオマス」という言葉は、あまり聞いたことがないかもしれません。
バイオマスとは、動物や植物をもとにした化石燃料以外の資源のことです。
木くずや廃油、燃えるゴミなどを燃やして発生した熱でタービンを回し、発電機を動かします。
バイオマス発電は、廃棄物や不要物など本来捨てられていたものを有効活用できますが、燃料として使えるようにするための運搬・加工や管理のために多くのコストがかかります。
しかし、気候に影響を受けることなく安定して発電することができます。
現在、御前崎港にバイオマス発電工場を建設中です。
環境にやさしい発電方法の一つとして、これからも発展が期待されています。
2024.08.30

2024.08.30
電気はどのように作られているの? <5>風力発電
風力発電は、風の力を利用して電気をつくります。
風の力で大きな風車を回し、風車から発電機に力が伝わることで発電します。
風力発電は、自然のエネルギーである風を使うため、燃料の心配をする必要がありません。
また、二酸化炭素を出さないので環境にやさしい発電方法といえます。
一方デメリットは、発電量が不安定なことです。
風が吹かないと発電ができないので、他の発電方法と組み合わせることが必要です。
いま、御前崎市には15基の風力発電機があります。
御前崎に吹く強い風が、風力発電に役立っています。
2024.07.26

2024.07.26
電気はどのように作られているの? <4>太陽光発電
太陽光発電は、太陽の光をパネルに当てることで電気を発生させます。
パネルは「太陽電池」という太陽の光で電気を作る電池がたくさん集まってできています。
太陽光発電の良いところは、他の再生可能エネルギーと同じように、二酸化炭素を出さないことと、自然の力を利用するため燃料の心配をする必要がありません。
しかし雨やくもりの日は発電量が少なくなってしまうので、天気によって発電量が安定しないのが難点です。
御前崎市は日照時間が長いので、太陽光発電に適しています。
自分の家など設備を設置することで、自分たちが使う電気を自分たちで作ることもできます。
太陽光発電は、私たちにとって一番身近な発電方法といえるでしょう。
2024.06.28

2024.06.28
電気はどのように作られているの? <3>地熱発電
地熱発電は、これまで紹介した発電方法に比べると、聞いたことが少ないかもしれません。
地熱発電は、地中の深いところにあるマグマの熱で温められた蒸気によってタービンを回して発電する方法です。
仕組みは火力発電と似ていて、「化石燃料を燃やすかわりにマグマを使う」と考えるとわかりやすいです。
地熱発電は二酸化炭素が発生しません。
また、天候などにも左右されないため、安定して電気を作ることができます。
しかし、高温のマグマがある場所は温泉などの観光地があることが多く、地熱発電所を作るときには周りの景色や環境に特に気を配る必要があります。
2024.05.24

2024.05.24
電気はどのように作られているの? <2>水力発電
水力発電は、水が高いところから低いところに落ちる力を利用して水車を回し、水車につながっている発電機で電気を作ります。
一番わかりやすいのが、ダムを使った方法です。
水力発電の良いところは、二酸化炭素を出さないことです。
また、ダムなどを使って水を貯めておけば安定して発電することができ、流す水の量を多くしたり少なくしたりすることで発電量をコントロールすることもできます。
一方、デメリットもあります。
すでに多くの川に水力発電が設置されていて、新しく設置できる場所が残っていないことです。
また、雨が降らない日が続くとダムの水がなくなってしまい、発電ができなくなってしまいます。
御前崎市には水力発電所がありませんが、静岡県全体でみると県東部・中部を中心に50か所以上もあります。
2024.04.26

2024.04.26
電気はどのように作られているの? 火力発電
火力発電は、石油や天然ガス、石炭などの化石燃料を燃やすことで水を沸騰させ、発生した蒸気の力でタービンという大きな羽根車のような機械を回転させて電気をつくります。
火力発電の良いところは、発電量が安定していて調節もしやすいところです。燃料を燃やす量によって比較的簡単に発電量を調節することができます。また、気候に影響を受けにくく、燃料さえあれば安定して発電することができます。
反対に、悪いところもあります。
1つめが、環境への影響です。火を燃やし続けることで、たくさんの二酸化炭素が発生します。二酸化炭素は「温室効果ガス」と呼ばれるものの一つで、地球温暖化の大きな原因となっています。
2つめが、価格や埋蔵量が不安定であることです。火を燃やし続けるにはたくさんの化石燃料が必要ですが、日本には化石燃料が少ないため、ほとんどを海外からの輸入に頼っています。戦争などが起きると、化石燃料の値段が上がったり、日本に入ってこなくなる可能性があります。また、化石燃料には限りがあり、石油や天然ガスはあと50年分しかないといわれています。
「七海もスッキリ!エネルギーミックス!」第2話で火力発電についてわかりやすく説明しています。
ぜひマンガや動画でご覧ください。
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